新潟日報社は、50万部の発行部数を誇る新聞社。確かな報道で「新潟の今」を伝え、県内普及率61%を超えるなど多くの県民から支持されている。その紙面づくりの原動力となっているのが、地域に密着した取材網と最新の情報技術だ。新潟市内の本社と県内各地の支社・支局・記者クラブをネットワークで結び、読者にタイムリーなニュースを届けている。
さらに同社では、これまで以上にスピーディで信頼性の高い紙面づくりを目指し、各種システムの刷新を図っている。記事や写真など原稿の集配信を行う「素材管理システム」もその1つ。これは、支社・支局の記者から送信される取材メモを基に、記者と本社の編集デスクが掲載する記事を検討したり、従来FAXを使っていた印刷前の記事内容の確認を、PDFファイルへと電子化し、PC上で行えるようにするシステムだ。
「この素材管理システムの実現には、各拠点の記者が本社と双方向で安全にデータをやり取りできる広帯域ネットワークの構築が欠かせません。また、災害時のシステム運用や内線通話の確保など、WANの機能強化も求められていました」と新潟日報社システム部長佐藤寛氏は述べる。
従来同社では、支社・中規模支局にATM専用サービス、小規模支局にISDN、記者クラブにフレッツ・オフィスを導入しWANを構築していたが、狭帯域の拠点では、大容量のPDFデータの利用や双方向通信に支障をきたす懸念があった。また、中越大地震の際、停電でデータ通信が困難になった経験などを踏まえ「各拠点で新システムを快適に利用できるようデータ通信網の高速・広帯域化や、音声通信を含めた通信コストの削減、新聞の発行に欠かせない通信ラインの確保などを目標に、新たなWAN構築に着手したのです」と、新潟日報社システム部主任の高野郁雄氏は話す。